埼玉県全体の人口は横ばいではあるが、県北が減少しているのに対し、県南都市の一部は増加している。 人口増減は、社会増減と自然増減に分解される。 社会増減とは、引っ越しによる増減数。自然増減は出生数から死亡数を引いたものだ。
高齢者が多く、子供の数が増えないのだから、自然増減はプラスからマイナスに移動する。グラフで言えば右から左に移っていく。 一方、他の都市から引っ越してくる社会増が増えれば、グラフでは上の方に移動する。 過疎化が進む日本と同様に、特徴的な都市と言えるのは、東京からの通勤県外にあたる秩父市。自然減もマイナスが大きくなり、社会減も同じようにマイナスが大きくなる。働く世代の人口が減り、子供を育てる若者世代も少なくなるからグラフの左下象限を深化している。 これに対し、東京都心へのアクセスが良い和光市は、社会増、自然増でもあり、グラフの右上の象限にある。 社会増減が大きく上下するのは、大きなマンションの完成入居があるからだろう。 ただし、年を経るごとに自然増が減り、2024年はほぼゼロだ。これまでは新築マンションに入居した若者夫婦にベビーが生まれて人口増に貢献してきたが、最近は生まれる子供の数が減ったようだ。 川越市は、埼玉県全体の動きとほぼ一致している。 グラフの左上の象限。社会増減はプラス、自然増減はマイナスを深めている。 分譲マンションが増えても自然増減がプラスにならないのは、単身世帯が増えていることにも原因がある。 便利な場所に立つ新築マンションの購入者は、必ずしも働く世代とは限らないのだ。むしろ、郊外の戸建て住宅を処分して便利な市街地に引っ越すシニア世代が増えている。シニア世代の多くは2人世帯であり、単身世帯も増加傾向だ。

(有)埼玉不動産鑑定所」は日本でもっとも古い不動産鑑定会社です」